今の職場に悩んでいたら・・・
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本記事では斜視検査やプリズム眼鏡合わせ
でよくある疑問についてまとめてみました。
回答に関してはあくまで一例であることを
ご理解の上、参考にしていただけると幸い
です。
この記事を書いた人
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斜視検査では、患者さんの状態によって
定量しにくい時があります。
原因はさまざまですが、今回は以下の
場合について解説していきます。
小さなお子さんや、視力(片眼でも両眼
でも)が極端に悪い方の場合は、固視を
維持するのが困難です。
SPCTやAPCTができないからと言って、
定量をすぐに諦める必要はありません。
経過を見ていく上で、目安となる値は
あった方がいいので、クリムスキー法
での定量はしておきたいところです。
ただし、小さなお子さんはプリズムを
眼前に当てるだけで嫌がることも少なく
ないので、その場合にはヒルシュベルグ
法をしてみて下さい。
小さなお子さんは気分によって検査に協力してくれないことがあります
簡単に諦めてしまわずに、その日に行なえる何かしらの検査にトライしてみましょう
プリズムで定量をする際に、リバウンド
の動きをする方がまれにいます。
動きが止まらないため、どこを定量値に
すればいいかわからず混乱してしまう
こともあるでしょう。
そんな時は
ということを意識してみて下さい。
よく言われているのは、「リバウンド
の行き戻りの幅が均一になるところを
基準にする」ということですが、わから
ないことが多いのも事実です。
そのため、私はしっかりカバーをして
ゆっくり外すというのを繰り返し、
リバウンドの動きがなくなるところを
探しています。
例えばXTの場合、リバウンドの動きを
しているうちは、測定値がなかなかわか
りません。
しかし、しっかりカバーしてゆっくり
外すことでリバウンドの動きが収まって
くることも多く、測定しやすくなります。
その際は、カルテに
APCT(CC)R-fix
Far 30ΔXT
Near 35ΔXT’
リバウンドの動きあり、しっかりカバーしながら測定
というような記載を付け加えています。
測定時に意識したことを記載しておくことで、次回測る時の参考になったり、他のスタッフとも情報が共有しやすくなります
斜め動きをする時(つまり水平斜視と
上下斜視の合併)は、慣れないうちは
測定が困難です。
または、
という方法で測定します。
水平を先に測定しておき、残った上下
のズレに対して上下プリズムをスライド
しながら測定するのがよくある測定方法
です。
水平プリズムと上下プリズムを重ねて
スライドさせるのが難しい場合には、
水平のみ、上下のみをそれぞれ測定して
当たりをつけておきます。
当たりをつけたそれぞれの値のプリズム
を重ねてから微調整するとさらに測定
しやすくなります。
例えば
斜めの動きをする20ΔXT 10ΔL/RHTの場合
水平は20ΔXTぐらい
上下は8ΔL/RHTぐらい
だなとそれぞれ測定して当たりをつけておきます。
水平20Δと上下8Δを重ねた時、上下が少し足りなかったとしたら、上下プリズムバーを少し動かして微調整します。
結果、20ΔXT 10ΔL/RHTの値が得られたという感じです。
この時に注意したいのが、プリズムバー
の境目の線が視線にかかっていないこと
を確認しながら測定することです。
また、2つのプリズムがしっかり固定
できずに斜めにズレていたりすると、
正確な値は測定できません。
私はいつも「今、視標は見えていますか?」と確認しながら測定するようにしています。
2つのプリズムを片手で持つのはとても難しいですが、段々と慣れていきますよ
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斜視検査の記載方法は施設ごとに違いが
あり、迷ってしまう場合があります。
今回は私の施設での記載の仕方をご紹介
します。
共同性斜視の場合は、定性を見てどちらの
眼がズレやすいかを確認します。
例えば左眼がズレやすい場合、
APCT(CC)R-fix
Far 14ΔXPT phoria>tropia diplopia(±)
Near 20ΔXT’ diplopia(-)
交代視可だがR固視多い
と書いています。
麻痺性斜視などでは、固視眼(健眼固視、
患眼固視)を変えることで偏位量が変わり
ます。
例えば、L)外転神経麻痺の内斜視の場合
■健眼固視
SPCT(CC)R-fix
Far 18ΔET diplopia(+)
Near 20ΔET’ diplopia(+)
■患眼固視
SPCT(CC)L-fix
Far 25ΔET diplopia(+)
Near 30ΔET’ diplopia(+)
と書いています。
※記載方法は一例になります
非共同性斜視の場合は固視眼を変えて測ることを忘れないで下さいね
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プリズム眼鏡合わせも疑問が多い項目
です。
基本的にプリズムは斜視眼に入れます。
ただし視力値や患者さんの装用感によって
は、この限りではありません。
最初から定量値目一杯を選択するのでは
なく、定量した値を参考に、phoriaに
持ち込める最小の値を選択します。
ただし、患者さんの自覚的な感覚を重視
し、最小ではなくもう少し大きめのプリ
ズム度数を入れる場合もあります。
例えば
■プリズム装用前の眼位
Far 16ΔXPT tropia>phoria diplopia(±)
Near 18ΔXPT’ tropia>phoria diplopia(±)
■CC上にB)3ΔBase in装用
Far 10ΔXPT tropia>phoria dip(±)
Near 12XPT tropia>phoria dip(±)
二重になったり一つになったりする
■CC上にB)4ΔBase in装用
Far 6ΔXP diplopia(-)
Near 8ΔXP’ diplopia(-)
一つになっており、二重には見えない
■結果
自覚的な装用感を重視し、B)4Δで処方
という感じになります。
施設によっても治療方針や考え方はさまざまなので、あくまで一例として捉えて下さいね
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