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弱視訓練を指導するときの3つのポイントとおすすめ弱視訓練9選

弱視訓練を指導するときの3つのポイントと訓練9選のアイキャッチ
視能訓練士

どんな風に弱視訓練の指導をしていいかわかりません

弱視訓練は、弱視治療の効果を最大限
に引き出すためにとても大切なもので
す。

家庭における弱視訓練の意味ややり方
を、保護者の方にしっかりと理解して
もらえるよう3つのポイントを押さえて
おきましょう。

先輩視能訓練士

本記事では視能訓練士歴20年の筆者が、勤務施設での経験をもとに弱視訓練を指導するときの3つのポイントとおすすめ弱視訓練9選について解説します

ご紹介する内容はあくまで一例であり、施設によって方針が異なる場合があります

目次

弱視訓練を指導するときの3つのポイント

アイパッチをしてつみきで遊ぶ男の子の画像

まず、弱視訓練を指導するときの3つの
ポイントは以下の通りです。

  1. なぜ弱視訓練が必要かを説明する
  2. どんな弱視訓練を選ぶといいかを説明する
  3. 弱視訓練で気をつけることを説明する

一つずつ見ていきましょう。

ポイント1 なぜ弱視訓練が必要かを説明する

まずは、なぜ弱視訓練が必要かを保護者
の方に理解してもらわなければいけません。

以下の点を把握して、わかりやすい言葉
伝えます。

  • 視力の良い方の目にアイパッチ*をして、視力が出ない方の目をしっかり使わせる
  • 視力の感受性期間*(8〜10歳ごろまで)に中心窩(目の奥の中心)に刺激を与える必要がある

*アイパッチは商標名です
*視力の感受性期間には諸説あります

また、年齢が高くて治療期間に余裕が
ないお子さんの場合には、「タイムリ
ミットが迫っているので集中的に訓練
を頑張る必要があります」と付け加え
て下さい。

先輩視能訓練士

ただし不安をあおるような言い方はせず、できるだけ頑張りましょうねという言い方にして下さいね

ポイント2 どんな弱視訓練を選ぶといいかを説明する

弱視訓練では、視力の出ない方の目を
一生懸命使わせる必要があります

実際の具体例を伝える前に、以下のよう
な性質を持つ作業を紹介して下さい。

  • 細かいもの(文字や絵)
  • 目でしっかりと追えるもの
  • 集中できるもの
  • 目と手を同時に使うもの
  • 楽しくできるもの

漠然と何かを見るというのではなく、
細かいものや動いているものを集中的
に見る作業を選ぶよう案内してみて下
さい。

また、目で見ると同時に、手を動かす
ことは脳を刺激する上でも効果的です。

見えない方の目で過ごすのは、小さな
お子さんにとってかなりのストレスを
伴うので、できるだけ子さんが楽しく
取り組めるものを選ぶのも大切なポイ
ントです。

先輩視能訓練士

弱視訓練の目的や意味をよく考えると、訓練のアイデアが湧いてきますね

ポイント3 弱視訓練で気をつけることを説明する

家庭での弱視訓練で、気をつけること
を保護者の方に説明します。

  • 眼鏡はかけているか
  • 視力が良い方の目はしっかりと隠れているか
  • アイパッチによる皮膚のかぶれはないか
  • お子さんの精神的な負担になっていないか

弱視訓練は、網膜の中心窩に正しい刺激
を与えて視力の向上を目指す訓練です。

眼鏡はかけているか、アイパッチにすき間
がないか、しっかりと遮光されているか
を確認するようアドバイスをしてあげて下
さい。

また、シールタイプのアイパッチによっ
皮膚のかぶれを起こしたり、精神的
負担が大きくなっている場合があります。

このような場合には、布で眼鏡を覆う
タイプのアイパッチが効果的です。

いつも一緒にいる保護者の方だからこそ
見てあげられる部分なので、確認ポイント
を伝えてあげて下さい。

先輩視能訓練士

弱視訓練は保護者の協力なしでは成り立ちません。しっかりとサポートしてあげましょうね

おすすめ弱視訓練9選

本を読む男の子の画像

具体的にどういう弱視訓練をするといい
か紹介できるようにしておきます。

主におすすめする訓練は以下9つです。

  1. テレビ(YouTube)
  2. ゲーム
  3. 塗り絵
  4. 迷路
  5. ビーズ遊び(ビーズ通し、アクセサリー作り、アイロンビーズ)
  6. 字ひろい(赤鉛筆)
  7. トレーシング
  8. 宿題
  9. 読書

例えば、テレビ(YouTube)やゲームは
普段禁止されがちですが、アイパッチを
する間だけはOKというルールにすると、
お子さんもアイパッチを嫌がらずにして
くれる傾向にあります。

また、小さなお子さんなら塗り絵や簡単
な迷路、ビーズ通しがおすすめです。

少し大きなお子さんなら、ビーズを使っ
たアクセサリー作りやアイロンビーズ、
赤鉛筆で同じ文字に丸をつけていく
字ひろい訓練、文字や絵を上からなぞる
トレーシングもできます。

先輩視能訓練士

ビーズを使う場合にはなるべくたくさんの色を使うといいでしょう

宿題や読書など、日々のルーチンワーク
の時にアイパッチをするのもいいですね。

また、タブレット型の弱視訓練器を取り
入れている施設もあります。

偏光眼鏡をかけて両眼開放(両眼視)下
での弱視訓練を行なうもので、アイパッ
チを使わないため、視力が良い方の目の
視力低下や皮膚のかぶれはありません。

お子さんのストレスが少なく、楽しく
取り組めますが、一般向けの販売は
されていないので、施設に通って使用
する必要があります。

おすすめ弱視訓練9選に関しては、さらに
詳しく解説していますので合わせてご覧
下さい。

まとめ

弱視訓練を指導する時の3つのポイント
と、おすすめの弱視訓練9選をご紹介し
ました。

弱視訓練は、弱視治療の効果を上げる
ために重要なものです。

しかし、お子さんにとっても保護者の
方にとっても負担の大きなことなので、
視能訓練士のサポートは欠かせません

アイパッチを少しでも目標の時間に近
づけ、視力がアップしていけるよう
アドバイスしてあげて下さい。

先輩視能訓練士

貴重な弱視訓練の機会をみんなで乗り越えましょうね!

 

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