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弱視治療中のお子さんのモチベーションを保つ方法がわかりません
弱視治療中に限らず、小さなお子さんのモチベーションを保つには、いくつか工夫が必要です。
慣れないうちは検査データを出すことにのみ意識が向いてしまい、なかなか工夫をすることができません。
また、弱視治療は感受性期間に続ける必要があるため、視能訓練士の積極的なサポートが必須となってきます。
本記事では視能訓練士歴20年の筆者が、勤務施設での経験をもとに、弱視治療で小児のモチベーションを保つ5つの方法と弱視治療を続けるための3つのコツについて解説します
今回ご紹介する内容はあくまで一例となります
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弱視治療で小児のモチベーションを保つには、以下の5つの方法があります。
小さなお子さんは、大人が一緒に楽しんでくれたり、自分ができたことを褒められることに、とても喜びを感じるんですよ
それぞれ見ていきましょう。
まずはお子さんができたことに対して大袈裟に驚いてみましょう。
例えば
今まで絵視標しかできなかった子が、字ひとつ、手持ちランドルト環で答えられるようになった時には、
「え〜!すごい!!3歳のお兄さん(お姉さん)ってこんなことができるの!?」
という感じに驚いてみます。
大人が驚いてくれるような成果をあげられたと感じた時には、お子さんのやる気はより高まります。
また、小さなお子さんは、自分のことを「お兄さん」「お姉さん」と呼ばれると鼻高々になりやる気が増すので、ぜひ使ってみて下さい。
大袈裟に驚くことは、楽しく検査できることにも繋がりますよね
大人にとっては何でもないことでも、小さなお子さんにとって新しいことができるようになるのは大きな成長です。
この成長を視能訓練士として褒めてあげることで、お子さんだけではなく、一緒に検査を見守っている保護者にとってもモチベーションアップに繋がるでしょう。
例えば
前回は裸眼しか測れなかった子が、矯正までできるようになった時には、
「今日は眼鏡をかけた視力まで測れたよ。よく頑張ったね!」
という感じです。
お子さんの成長を見せてもらえるのは、視能訓練士としても喜びの一つですよね
お子さんがいつもかけている眼鏡を褒めてあげることも、モチベーションアップに繋がります。
例えば
「◯◯くん(◯◯ちゃん)の眼鏡とってもかっこいい(可愛い)ね!」
「◯◯くん(◯◯ちゃん)の眼鏡、お父さん(お母さん)と一緒でいいなあ!」
という感じです。
本当は眼鏡をかけたくない子でも、褒められるとまんざらでもないということも多々あります。
大人でもそうですが、自分が身につけているものを褒められるのってやっぱり嬉しいですよね
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小さなお子さんは、自分の頑張りにご褒美が与えられると、次回からも頑張ろうというモチベーションに繋がります。
例えば
など、施設で相談して用意してみて下さい。
ご褒美を楽しみに来院する子もたくさんいるので、導入を検討してみてもいいかもしれません。
例えば、カットしたシールを箱に入れておき、検査が終わった後に好きなシールを選ばせてあげると、診察までの暇つぶしにも繋がって一石二鳥です
弱視治療を続けるためには以下の3つのコツが必要です。
弱視治療が必要でありながら、なかなか続かない、いつの間にか離脱してしまうというお子さんもいます。
視力の感受性期間は限られているため、その間に弱視治療を行なわない場合には、視力が発達しないまま大人になってしまうということにもなりかねません。
視能訓練士として、お子さんが弱視治療を少しでも続けられるようコツを押さえておきましょう
一つずつ見ていきます。
一番大切なのは、頭ごなしに怒ったり、無理強いをしないということです。
眼鏡装用や検査を嫌がっているにも関わらず、頭ごなしに怒ったり、無理やりさせようとすると、お子さんが萎縮してしまったり、眼鏡や検査がトラウマになってしまう場合があります。
例えば
「何で眼鏡をかけないの!!」
「検査できないと帰れないよ!」
というのはNGです。
以前、保護者の方が「検査しないと目に注射してもらうからね!」とお子さんを脅かしている場面に遭遇したことがありました。
このような発言は絶対にしないでいただくよう、視能訓練士の立場からも助言してあげて下さい。
視能訓練士や保護者の立場から見ると、絶対に眼鏡をかけて欲しい、検査を受けて欲しいという気持ちは山々なのですが、逆効果にもなりかねないので注意が必要です。
もしもお子さんが嫌がっている場合には、先にご紹介した弱視治療のモチベーションを保つ5つのコツをぜひ使ってみて下さい。
視能訓練士とお子さんが、直接次回の約束を作るというのは有効な方法です。
例えば
「かっこいい(可愛い)眼鏡、今度もかけてきてね!」
「今度はこっちのおめめの検査も頑張ろうね!」
という感じです。
このようにお子さんと視能訓練士が直接約束をすることで、お子さんの中に次へのモチベーションが生まれます。
保護者以外の大人との関わりは、小さなお子さんにとってもいい刺激になるので、ぜひ積極的にコミュニケーションを取ってみて下さい
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診察後に次回の予約日を決めるというのも、弱視治療を続けていく方法の一つです。
先の予定が分からない場合にも仮の予約日を決めておき、変更が必要な場合に電話をもらうようにしておくと、来院率が上がります。
予約がないままにしておくと、保護者の中でも来院への意識が薄れてしまうものです
弱視治療で小児のモチベーションを保つ5つの方法と弱視治療を続けるための3つのコツについてご紹介しました。
弱視治療はお子さんの将来にとって大変重要なものであり、お子さんのモチベーションを保ちつつ進めなければいけません。
慣れないうちは検査の結果を出すだけで精一杯になりますが、お子さんが少しでも楽しく弱視治療に取り組めるよう、視能訓練士の立場からサポートしてあげて下さい。
臨床の場で困った時には、他の弱視記事と合わせてぜひ読み返してみて下さい。応援しています!
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