弱視を見逃さない26のチェックポイントを徹底解説！

弱視のお子さんは、生まれた時から
「見える」という感覚を知らないため、
「見えにくい」と訴えることが少ない
です。

そのため、弱視に気づかず月日が経っ
てしまい貴重な治療期間を失ってしま
ったということにもなりかねません。

本当は視力が出ないにも関わらず、3歳児健診でたまたま視力検査にクリアしてしまうということもあるので注意が必要です

視力検査ができないからといって何となく
経過観察を行なうのではなく、弱視を疑う
ポイントを把握して、一人でも多くのお子
さんをサポートをしていきましょう。

今回ご紹介するチェックポイントは、あくまで一例となります

問診内容から弱視を疑う

まず初めに問診を取りますが、「弱視か
も！」と疑うべき項目は主に以下の通り
です。

①や②は、見えにくいためとすぐ気づく
ことができます。

しかし、③〜⑥については、見えにくい
ための行動と気づかれず、性格や根気の
問題と片付けられて見逃される場合が
あるので注意が必要です。

特に、斜視があると代償頭位をとって
物を見る場合が多いです。
よって、⑦〜⑩の記載がある場合は、
斜視があるかも？と疑いましょう。

両眼視（同時視・融像・立体視）は両眼
の視力が良好、かつ両眼の視線が揃って
いることで育ちます。

弱視によって両眼視がない場合は、
⑫〜⑭の様子が見られることもあるので、
これらの記載にも注意が必要です。

⑮の記載がある時は、すぐに手術が必要
な場合があるので要注意です。

このように、問診内容は弱視を疑う時
の大きな手がかりとなります。

ただし、これらの記載があっても
必ず弱視というわけではありません。

発達障害や学習障害などが原因のこと
もあるため、他覚的データの把握や他科
との連携など、総合的に判断することも
必要です。

検査前の患児の様子から弱視を疑う

検査前にお子さんの様子を見ることで
「弱視かも？」と気づく場合があります。

待合での自然な様子には、手がかりが
隠れている場合が多いので見逃さない
ようにして下さい。

問診に記載がなくても、⑲や⑳の代償
頭位をとっている様子を見かけたら、
斜視があるのでは？と疑えるようになっ
ておきましょう。

感受性期に視界が遮られた状態が続く
と、形態覚遮断弱視を引き起こす場合
があります。

特にまぶたがかかっている場合には
要注意です。

検査中の患児の様子から弱視を疑う

検査中のお子さんの様子からも弱視を
疑うポイントがあります。

検査をしながらお子さんの様子も観察
しておきましょう。

左右に視力差がある場合には、視力が
いい方の目を隠すと嫌がる傾向にあり
ます。

普段は斜位を保っていても、眼位検査
をすると斜視が出てくることがあります。

斜視の角度や交代固視の有無も確認して
おきましょう。

検査中のお子さんの様子は、検査をする
視能訓練士だけが知ることができる重要
なポイントです。

まとめ

以下の観点より、弱視を見逃さない
26のポイントをご紹介しました。

26のポイントは以下の通りです。

検査前や検査中のお子さんの様子は、
スタッフ間でも共有できるように
カルテに記載しておくことをおすすめ
します。

弱視の早期発見・早期治療はお子さん
の将来にも関わる重要な項目です。

今回ご紹介したポイントから弱視を見つ
けてあげられるよう意識してみて下さい。