視能訓練士実習生を受け入れるための準備と注意点【実習生指導者向け】

実習生を受け入れるにあたって、
指導者としてどのような事を準備し、
注意すべきかわかりにくいものです。

普段忙しい業務に追われていると、
きちんと指導ができるか不安になる
でしょう。

そこで今回は実習生を受け入れ
る時期や人数、実習生の情報の
チェック方法、指導者として注意
すべき点など、実習生を受け入れる
にあたり準備することを紹介します。

受け入れる時期と人数を決めよう

受け入れる時期

実習生を受け入れる際に、まずは
時期について院長や職場スタッフと
よく相談して下さい。

例えば、年末年始や夏休み、GW明け
などはどこの医療施設でも特に混み
合うことが予想され、指導者が通常
業務に追われて余裕がなくなる可能性
があります。

そのため実習生を受け入れる際は、

年間の来院患者数の傾向を確認し、なるべく忙しくない時期に受け入れる

ことがおすすめです。

学校側から実習期間について、年間
カレンダーなどが送られてくるはず
なので、難しそうな時期は「この
期間は受け入れできない」と明確に
伝えるようにして下さい。

受け入れる人数

次に受け入れる人数について決定
します。

学校側から複数人受け入れてほしい
という要請があったとしても、余裕
がないと思ったら「受け入れは1人まで」
ときっぱりと断ってかまいません。

まずは自分のやるべき業務を最優先
にして下さい。

補足：実習生が複数いるデメリット

実習生を複数人受け入れると、実習生
同士で検査の練習が可能となります。

しかし、実習生同士の検査は学校での
和やかな雰囲気をそのまま引きずり
やすく、臨地実習の意味がなくなり、
メリハリがつかなくなってしまいます。

また、複数人いるとどうしても実習生
同士の比較が起こってしまい、実習生の
モチベーションに影響が出る可能性が
あります。

指導者側に余裕を持たせるためにも、
基本的には１つの実習期間中に1人
受け入れるのが望ましいでしょう。

実習生の情報をチェック！

①実習生のキャラクターをチェックする

実習生を受け入れる時期と人数を
決めたら、実習生の情報について
詳しくチェックして下さい。

学校側から履歴書や決意表明文など、
様々な書類を渡してもらえるので、
書類を参考に実習生のキャラクター
をチェックしましょう。

例えば履歴書を見れば、

などがわかります。

その情報をもとに、どのように
コミュニケーションを取るのか、
あらかじめ準備して下さい。

また、余裕があれば実習期間が
始まる前に一度実習生と面談する
時間を作るとよいでしょう。

②実習についての記録をチェックする

これまでの実習の記録をチェックして
下さい。

実習生の自己チェック表や他施設の
指導者評価表などが参考になります。

などを確認します。

今回の施設が初めての実習先の場合は、
最初にスタッフとのコミュニケーション
の取り方や患者さんの接し方について
重点的に指導する必要があります。

すでに他施設での経験があれば、検査
手技や眼科疾患などについてより踏み
込んだ指導ができるはずです。

③実習生の情報をシェアする

実習生の情報については実習期間や
人数を含めて、なるべく職場全体で
シェアするようにして下さい。

これだけで指導の方針をある程度
立てることができます。

余裕がないときは他のスタッフに
遠慮なく協力を求めましょう。

これだけは注意しよう！

社会人としての最低限のマナーを徹底させる

実習生には必ず

「社会人としての最低限のマナー」を徹底してもらう

ように心がけて下さい。

など、ごくごく基本的なことでOKです。

もしあまりにひどければ、

一度学校側に返し、学校で指導してもらってから改めて実習先で指導する

というのも可能です。

また、休憩時間中も節度を持った
行動を取るように指導して下さい。

総合病院の眼科に来ていた実習生
が、休憩時間中にふんぞりがえって
昼寝をしていたところを他のスタッフ
が発見し、指導者が厳重に注意された
というエピソードがあります。

実習の方針を大まかに立てる

実習生の情報を念頭に置きつつ、
大まかで良いのである程度実習の
方針を立てるようにして下さい。

という程度でOKです。

何か指導したいことがあれば、
繰り返しになっても全く問題ない
ので、その都度指導するように
して下さい。

もちろん綿密に実習計画を立てて、
目標を達成するというのが理想です。
しかし、それは指導者によほどの余裕
があり、実習生が相当優秀でない限り、
かなりハードルの高いことです。

もし目標を立てるとしても、小さな
目標を1つ立てるくらいにしておき、
もし達成出来たらまた次の小さな
目標を立てるという程度にして下さい。

まとめ

実習生を受け入れるにあたって、
まずは時期や人数をよく相談した
上で決定して下さい。

学校側から色々な要請があるかも
しれませんが、自分のやるべき
業務を最優先にしてOKです。

また、大まかでいいので実習の
方針を立てた上で指導に当たる
ようにしましょう。

まずは社会人としてのマナーを
徹底してもらうところから始めて
みましょう。