視能訓練士の「楽しい!/楽じゃない」現役COのエピソード紹介
「視能訓練士って楽なのかな…」
「現役の視能訓練士は、仕事を楽しいと思っているの?」
将来を考えるときに、楽しく働ける
仕事かどうかは重要なポイントです。
楽しい!と感じられる仕事なら、
辛いことや心身の疲労も乗り越え
られそうですよね。
視能訓練士は、患者さんのQOL*を
上げられる職種です。感謝してもらえる
こともあり、楽しいと感じることが多い
ですよ。
一方で、楽ではない部分もあります。
この記事では視能訓練士の「楽しい!」
「楽じゃない…」点を、現役視能訓練士
の実際のエピソードとともに紹介します。
*QOLとは
Quality of Life(生活の質)のこと。
人として自分らしく生きるために、心身ともに満たされた状態を示す概念。
視能訓練士は楽しいが「楽」ではない
視能訓練士の働く場所は病院であり、
患者さんの安全性を保ったり精度の
高い検査結果を求められたりする
責任が伴うので、決して楽な仕事
とは言えません。
しかし、
視能訓練士は患者さんのQOLを上げられる
という一般企業にはないやりがい
があります。
人の役に立てた喜びや、難しい業務
を成し遂げた達成感などを楽しいと
思う視能訓練士が多いですね。
「視能訓練士は楽しい」と思えること
実際に現役視能訓練士5名に聞いた
「視能訓練士の楽しいと思えること」
をエピソード形式で紹介します。
視能訓練士になったつもりで、どんな喜びを感じたいか、想像してみて下さいね。
眼鏡処方などで人の役に立てた時
適切な眼鏡を処方すると、患者さん
に喜んでもらえることが多いです。
楽しい♪
- 眼鏡処方が一回目のテストでバッチリ決まった瞬間が楽しい。
- 初めて眼鏡を使う患者さんに「この眼鏡をかけたら良く見えます!」と言われた時。
- 「急に見えなくなった」と訴えていた患者さんの眼鏡を処方し直したところ「なんだ!眼鏡が合っていないだけだったのか。安心したよ」と言われ視能訓練士の楽しさが分かった
喜んでいる患者さんと感情を共有できたとき
見えない状態から見えるように
なり感動する方と喜びを共有する
経験は、眼科でしか味わえません。
楽しい♪
- 白内障の手術の翌日、眼帯を外した瞬間に「こんなに明るかったのね」と涙している人がいて、こちらも感動した。
- コンタクトレンズの装着がなかなか上手く出来ない患者さんがいた。一緒に試行錯誤した末にやっと成功。「入った!良く見える!」と、共に喜んだ。
- 初診時は不安そうな表情だった弱視治療の親子が、治療の効果も出て幸せそうな表情になった時、視能訓練士で良かったとしみじみ感じた。
視能訓練士というだけで職場に歓迎される
視能訓練士は希少な存在であり、
地域によってはかなり不足して
いるため職場で歓迎されます。
嬉しい♪
- 田舎なので、視能訓練士というだけで「来てくれてありがとう」と感謝される。
- 子どもを産んで復帰した際に「来てくれて助かる!」と喜んでもらえるので「この仕事は得だなぁ」と思う。
- 眼科医や看護師さんとの会話で、視能訓練士の視点からの意見を求められることがあり、やりがいを感じる。
難しいシチュエーションを攻略したとき
自分自身のスキルアップは、どんな
仕事でも楽しいと思える出来事です。
実際の視能訓練士には、難しい
シチュエーションを攻略することを
ゲーム感覚で楽しんでいる人もいます。
楽しい♪
- 機嫌の良くない患者さんの検査はやりたくないと思っていたが、経験を積むとこなせるようになり、なんとも言えない達成感があった
- 他の視能訓練士がギブアップした子どもの検査をやりきった時は嬉しかった
- 眼内レンズの度数決定が上手くいき、術後の屈折度数が自分の思い通りだった時は興奮した
- 眼底写真で病変部位がしっかりと写った写真が撮れた時や、視野検査で暗点を見つけた時が楽しい
子ども達とのエピソード
子どもが好きな視能訓練士にとって
子どもの成長過程が何とも言えない
喜びにつながります。
嬉しい♪
- 保育士になろうかとも考えていたが、視能訓練士になって良かった。子どもが大好きなので、子どもの検査をするのが楽しいし、目の発達を正常に導ける仕事でやりがいがある
- 数年間かけて弱視治療をした子どもの患者さんに「夢は視能訓練士になること」と言われて、本当に嬉しかった
- 最初は心を開いてくれなかったのに、自作のプレゼントをくれたり、私のファンになってくれた親子がいた
視能訓練士のここが楽とは言えない
眼科では目の痛みや精神的な苦痛を
抱える患者さんと接する、受付終了
間際に患者さんが来て帰宅が遅く
なるといった、楽ではないことが
あります。
楽じゃない…
待ち時間の長さにイライラした患者さんの対応
眼科は検査の数が多く、診察の待ち時間が長い傾向がある。待ち疲れて不機嫌な患者さんの対応は正直しんどい
つらい症例を担当することがある
目の病気で精神的に参っている患者さんや、失明していく過程を目の当たりにすることがある
受付時間終了間際に急患が来る
目の打撲や飛蚊症では点眼薬を使用して詳しい眼底検査をしなければならないため、来院が受付時間終了間際だと残業時間が長くなる
自由に休みが取りづらい
視能訓練士が1人しかいない職場もあり、交代で休むことが出来ず、自由が利かないことがある
忙しい外来業務で身体的に疲労する
子どもの検査のためにテンションを上げたり、高い集中力を要する検査もある。数時間ノンストップで検査をこなすと疲労する
まとめ
視能訓練士は楽とは言えませんが、
楽しいと感じる機会が多い仕事です。
病院で働く医療従事者の中でも
患者さんのQOLに直結した仕事が
できるので、やりがいを感じやすい
ですよ。
人の役に立つ仕事がしたい人や、
子どもが好きな人、スキルアップが
モチベーションになる仕事がしたい
人にもおすすめの職業です。